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■展示会のお知らせ

ピンクの可愛い桜の花が、

壺屋のあちこちでも見られるようになりました。

気が付けば2月も後半、昨年から走り続けてきた忙しさも、ようやく少し一段落してきたような。。

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さて今日は、来週開催する企画展のおしらせです*


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【AshSeries展】

2016年2月24日(水)~ 28日(日)

14:00~19:00<会期中無休>

壺屋から無地の器(アッシュシリーズ)が誕生します。

沖縄の赤土をベースに、もみ殻の灰や鉱物からなる釉薬を調合し

艶を抑えたアースカラーの色彩と質感がとても新鮮です。

朝・昼・夕食、パンやスイーツにも相性の良い、新しい商品のお披露目になります。

「育陶園の伝説のまかない」at RENEMIA

2/27(土)①12:00(8名)②13:00(8名)

育陶園女将の高江洲啓子さんによる「育陶園のまかない」へご招待!

会期中Ash Seriesをご購入のお客様へ、先着ご予約にて承ります。

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私たち育陶園は、伝統工芸である"壺屋焼"の窯元です。

これまでも、工房内で「伝統とは?」「壺屋焼とは?」と常に考えてきました。

でもどこかで、そのことにとらわれすぎて、前に進めないと思うこともありました。

しかし今回はその部分を取り除き、シンプルにもっとシンプルに考えてぬいた結果、

この答えにいきつきました。

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まず初めての試みとして、"加飾"をしない。ということ。

壺屋焼といえば、多彩な技法とデザインがその特徴のひとつとも言えますが、

そこから変えていこうということになりました。

但し土は沖縄の土、釉薬も私たちの手作りの、籾殻と石灰を灰にして具志頭(長石)を混ぜてつくる

"基礎釉"をもとに、表現していこうと決めました。

沖縄の土、手作りの釉薬は、私たちの器の"原点"だから。

そしてそれを職人の手仕事によって、壺屋の地で生み出す。

何度も何度も釉薬の配合を重ねたテストをおこない。

その中からしっくりといく色、質感を選びました。


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リム皿の径、リムの大きさ、リムの角度、そんな細かい部分を確認しながら、何枚も作り直しをしました**

あまりに1枚に時間がかかりすぎるので、途中で担当の職人の誠さんが

こんなに時間がかかっては、値段が高くなってしまうよ!と作りを見直してみたり。

新しい"シケゴテ"を作ってみたり。

とにかくしつこく、何度も何回も、微調整を繰り返してきました。

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イメージを伝えるデザイナー、それを伝える職人、それを表現する職人

それぞれの想いを共有しながら、一つのものを形にするのは本当に時間がかかります。

でも、私たちだけではどこかできっと妥協してしまうところも、

それぞれの分野のプロがチームとなることで、妥協せず、どちらも納得のいく、

心に落とし込まれたものができるんだと、実感できます。


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そしてこのプロセスは今回の作品だけでなく、新しい技術として私たちの手に残り

更に新しい一歩を踏み出すきっかけとなるのです。

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それにしても毎度のことですが、ここまで作り上げても、基となる原料の性質が変わったり、

その時の窯の火の状態によっても仕上がりに違いが出たりと、

常に新しい課題、宿題が出てきます。

このお仕事には、安定、均一、同じという事はずっとなく、

それらを陶器の特性の良さ、味わいとして感じながらも

そこで終わらず、常に良い状態を目指しながら挑戦し続けるんだな、、と思います。

だから毎回、窯から器やシーサーが出てくるたびに、緊張と感動と、時には悔しさを感じることができ、

そして"生まれてきた"って思え、みんな自分の子どもたちのように思えるのです。

お店に並ぶこの子達は、そんなことを物語らないので、"モノ"として捉えがちですが

そんな背景を知ると、表情の違いや色ムラや形の歪みも、個性として捉え

"キズモノ"として見ることも少なくならないかな??

と、作り手ながら常々思ってしまいます**

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とにかく今回も、最後の最後まで諦めず作り続けました**

そして来週の展示会では、その出来立てホヤホヤのニューフェイスたちが

まずはRENEMIAさん限定でお目見え致します。

成長途中ではありますが、去年の春から試作を重ねてきた、無地の器(アッシュシリーズ)を

どうぞごらんくださいませ^^

(2016年2月17日)



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