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ぽってりとした白

夏真っ只中です。
普段は事務所でのデスクワークが多く、冷房の中で作業をしている為、
工房に数十分でもいると、尋常じゃないくらいの暑さに
すぐにフラフラになってしまいます。

工房内では暑さ対策がかかせません。

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父は、蜂蜜の入っていた容器に氷と乳酸菌の飲み物を入れて、体調を整えていました。
父いわく、大変飲みやすく、美味しく飲めるそうです。

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この日はちょうど、【化粧掛け】の作業のタイミングでした。
壺屋焼の特徴と言っても良い技法の一つで、
赤土に白い土をコーティングするのですが、それがお化粧をする様子に似ているので
"化粧掛け"と言っています。
もともと、沖縄では赤土が豊富で白土があまり採れないことから
白土が重宝され、貴重だから赤土の上から掛けることで限りある資源の節約も兼ねているそうです。

なぜ赤土の色を活かさず、わざわざ白くするのかというところですが、
それは沖縄の人が、磁器のような白さに憧れを持っていたからとも言われています。

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白化粧がたっぷりと入った容器に、一つ一つ器を沈めて赤い地に
白い地をコーティングしていきます。
ここで大事なのが器の硬さと、掛け方です。
器はまだ土の状態なので、その乾燥具合が重要になってきます。
柔らかすぎても化粧土の重みで潰れてしまったり、
硬すぎるとひっつぎが悪く、後から化粧が剥がれてしまうことがあります。
そんなことにならないように、
ベストなタイミングでかけることが必要なのです。

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ただそこはベテラン職人ですから。
体に染み付いた感覚で、土のタイミングをはかり
一つ一つ掛けていきます。
板にはどんどん、白く化粧された器が乗っていきます。

このあとは、絵付けをするのか、線を彫るのかで、仕上がりが全然違うのですが、
最初のベースは一緒なんです。
まだ化粧が乾かない状態の器たちのなんとも色っぽいこと。

そして加飾を経てできた器は、
白といっても少し黄味がかった、柔らかな色で、
赤土の上から更に土を掛けているので厚みが加わり、
少しぽってりとしたラインになります。
このあたたかみは、化粧ならではの表現。
わたしはこの【白化粧】が大好きです。

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飯マカイ (白唐草線彫) φ12.5cm×6cm \3,000+税

もちろんご飯を入れたら、より美味しくなります!

(高江洲若菜)

(2017年7月27日)



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