お便り

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2018.1.15 育陶園のこと

業界全体で共有する

先週上間天ぷらの上間社長が新しくはじめる
おそば屋さんの器を探しに来てくださり、
その時に色々となるほど~と思う話を聞きました。

一番ズンと響いたことは
私たちのつくる【壺屋焼】の業界も、もっと皆で成長していけるよう
原価計算の方法、釉薬の作り方、その他色々な情報を皆で共有したほうが絶対いいよと言われた事でした。

頭ではわかっていましたが、やっぱりどこか出し惜しみしている自分もいて、ハッとさせられました。
そこに居合わせた、同じ壺屋焼の若い組合員のイクミ君は、こんな業界を変えようと
わざわざこの旧体制の組合に入って、少しずつ活動をおこなっています。
わたしはまだ組合の改革には及び腰で、いつかはやらなきゃという心境でしたが
この話を機に、まずは出来る人から、【これからの壺屋焼を考える会】という勉強会でも開催して、
お互いに困っていること、知っている情報を出し合えたらいいね~ということになりました。

特に原価計算は、これからのわたしたちモノづくりを行っている人にとっては
非常に大事な問題になってきます。
自分の時代だけ、自分だけが食べていければいいやと思っていると、
人件費はどんどん低く設定しがちですが、
これからこの壺屋焼を未来に残したいと思っているなら、
後継者のことを考え、少しでもより良い生活を送れる給与や社会保障を考えていかなければいけません。
原価計算は、価格設定に関わってくることなので、高くして売上が落ちたらどうしようとか、
そんな心配が出てきますが、それでもそこは避けては通れません。
だからこそ、ここは一社ではなく業界として取り組んでいくことが重要です。
まだまだどんな形でいくのか、具体的にはなっていませんが
そんな時期に来たんだと、いよいよ腹をくくらなければなと思いました。

最近実家でお昼を食べることが多いのですが、
残り物でも器が上等だと、贅沢な気持ち、豊かな時間が味わえました。
もちろん母のごはんが美味しいのは言うまでもありませんが*

若菜

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