お便り
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2018.1.29 沖縄の景色
ムーチーとは、沖縄の方言で「餅」のことです。この時期になると、各家庭で虫よけにもなるさわやかな香りの月桃の葉に包む餅を、旧暦の1月24日に健康長寿を願って作ります。
ムーチー作りに詳しいシーサー職人の久高出身けいこさんと一緒に作っていただきました。
月桃の葉を工房から摘んできて、一枚一枚ていねいに洗って汚れをおとします。
そして、もち粉、黒糖、紅イモ粉をまぜて、耳たぶくらいの柔らかさになるまで水をいれながら、なめらかになるようにコネコネします。子どもたちの作業は、もう土遊びのよう。
そして、小判型にしたものを包んでいきます。
餅を葉の裏にのせるか表にのせるかとか、葉の包み方もどっち側から折りたたんでいくのかなど、各地域によってさまざまのようです。裏側にのせると食べる時に餅が剥がれやすいということで、裏側に。葉の包み方は、次回のために試しでいろんな方向から包んでみました。餅は柔らかいので、なんといっても食べやすい方がいいです。できたては、ふわわふわ、数日するとぎゅっと引き締まる、だから少したってからの方が食べやすいです。
蒸し器で30分ほどして、月桃とお餅のいい匂いがしてきたらできあがり。
今回は紅イモ味だけしたが、黒糖味や砂糖を入れない白餅もあります。昔は、親族で一日がかりで1,000個ものムーチーをつくって近所に配っていたそうです。1000個まではつくれなかったけど、50個ほどつくりました。
ムーチー好きな子どもたちのお手伝いは、テーブルも畳も粉だらけになってたいへんでしたが、こうやってみんなで昔からある行事を楽しむことができるの好きです。
ほかほかのできたてを、工房の職人さんへ届けました。 (朋美)