【壺屋陶器事業協同組合 設立50周年と企画展のお知らせ】
壺屋焼を支えてきた「壺屋陶器事業協同組合」が、今年で設立50周年を迎えました。
壺屋陶器事業協同組合は、壺屋焼の陶器製造に関する原材料の共同購買、製品の共同販売、製土などを担う目的で、1975年(昭和50年)に設立された組織です。
私たち育陶園も、組合設立当初からのメンバーとして関わってきました。
祖父がかつて理事長を務めていたこともあり、この組合とともに、壺屋焼の基盤づくりに長く携わってきた歴史があります。
壺屋焼というやきものの輪郭を守るために、組合では技術や技法の継承に力を注ぎ、沖縄の土や釉薬といった素材にこだわりながら、特に“核”となる土の安定供給を支えるために製土工場の運営も続けてきました。
表には見えにくい部分かもしれませんが、壺屋焼を根底から支えてきた大切な取り組みのひとつです。
販売や発信も、かつては組合が担ってきた役割でしたが、今ではそれぞれの窯元が独自に発信し、自由に作陶する時代に移り変わってきました。
それでも、「壺屋焼とは何か」という核となる共通の型を大切にしながら、それぞれの表現が生まれ、伝統が今につながってきたのだと思います。
現在、壺屋のまちの中では、登り窯の使用や新たな設備の設置が難しく、スペースの制約や環境的な課題も多くあります。
それでも、壺屋では今も、育陶園をはじめとした数軒の窯元が、この土地に根ざし、技術の火を絶やすことのないようにと作り続けています。
そして、壺屋陶器事業協同組合や壺屋の仲間たちとともに、これからもこのまちの焼き物の景色を未来へと繋いでいきたいと願っています。
このたび、組合設立50周年を記念して、那覇市立壺屋焼物博物館にて、歴代・現役の組合員による作品を集めた企画展が開催されます。
私たち育陶園からも作品を出品させていただいております。壺屋焼のこれまでとこれからに触れていただける貴重な機会ですので、ぜひ足をお運びいただけたら嬉しいです。
■展覧会情報
会期: 2025年7月18日(金)~8月31日(日)
時間: 午前10時~午後6時(入館は午後5時半まで)
会場: 那覇市立壺屋焼物博物館 3階 企画展示室(観覧無料)
※1・2階常設展示室もあり(一般350円、大学生以下無料)
壺屋焼の背景にある想いや、手の跡が感じられるような企画展です。
この節目の機会に、壺屋焼に込められた歩みと人の想いに、ぜひ触れていただけたらと思っています。

「正統と発展~壺屋陶器事業協働組合設立50周年~」1975(昭和50)年9月29日に設立された壺屋陶器事業協同組合が今年で設立50周年を迎えた記念として、那覇市立壺屋焼物博物館では過去の組合員や現組合員が制作した作品を展示する。
【関連催事】
①文化講座『壺屋陶器事業協同組合設立前夜』
日時:7月19日(土) 午後2時~午後4時
場所:壺屋焼物博物館3階図書講座室
申込:不要 ※当日先着順
講師:倉成多郎(当館学芸員主査)
②呈茶イベント『壺屋焼でお茶を楽しむ』
日時:8月2日(土) 午前10時~午後3時
場所:壺屋焼物博物館3階
申込:不要 ※当日先着順
主催:壺屋陶器事業協同組合
※組合員制作の茶碗でお抹茶を差し上げます。
③壺屋陶器事業協同組合員によるギャラリートーク
日程:1回目 7月27日(日)
2回目 8月10日(日)
3回目 8月24日(日)
時間:各回 午後2時~ ※1時間程度
内容:複数の組合員に作陶にかける思いや組合の思い出、これからの組合への希望などについて
語っていただきます。
場所:壺屋焼物博物館3階 企画展示室
申込:不要 ※当日先着順
費用:無料
■日 時:2025年7月18日(金)~8月31日(日)
午前10時~午後6時(入館は午後5時半まで)
■会 場:那覇市立壺屋焼物博物館3階 企画展示室
(関連展示)那覇市立壺屋焼物博物館1・2階常設展示室
■主 催:那覇市立壺屋焼物博物館
■観覧料:(無料)3階企画展示室
(有料)1・2階常設展示室(一般350円、大学生以下無料)
※各種割引あり








