お便り

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2019.11.10 沖縄の景色

【壺屋のまちまーい】

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11月2日、3日に行われた「壺屋やちむん通り祭り2019」。
いろいろなイベントがありましたが、その中で「まちまーい」というプログラムがあり、初めて参加しましたので、その様子を少しお伝えします。
「まちまーい」とは街巡りのことで、壺屋を歩きながら歴史や文化に詳しい方がスポットごとに立ち止まり、いろんなお話をしてくださいます。今回は壺屋焼物博物館の学芸員さんが、担当して下さいました。
スタート地点は、壺屋焼物博物館の屋上から壺屋の景色を見渡すところからです。やちむん通りの方を眺めると、どうして壺屋が焼き物の産地となったのかがわかります。今は、土を削ったりしてしまいわかりにくいですが、壺屋は昔、のぼり窯を築くのにちょうどよい傾斜が広がっていたそうです。博物館のある場所にも窯があったそうです。なだらかな傾斜に沿って、何本もののぼり窯が作られて、泡盛や味噌、水を入れる甕や、壺が一回の窯焚きで、1000個単位で作られていたようです。

博物館近くにある、南窯は、荒焼(あらやち)といって、釉薬をかけない器、酒や水の甕などを焼く窯でした。
こちらは、崩れかけているものの当時のままの形を残しています。窯の横には、当時からあったであろう大きながじゅまるが大木となっていて、その根元には商品にならなかった甕や瓦が幾重にも重なり、そこに力強く根が張り巡らされています。焼くたびに失敗作が2~3割りほどできたそうで、当時のものがそのまま置かれています。


1682年に、琉球王府によって築きあげられた焼物の産地・壺屋。当時の主要都市だった首里や那覇に、近すぎず遠すぎずな距離感、必要な水や土があり焼物をやるのに好条件◎。かつて、ここには煙がもくもくしていて、頭に甕や器をのせて運んだ人でにぎやかだったのでしょうね。

何気なく住んでいる景色には、たくさんの歴史が重ねれているのを想い、壺屋をもっとしりたくなりました。やちむん通り周辺をぐるっと一時間。
まだまだ、新しいことの発見だらけのまちまーいでした。


まちまーいは、那覇市内の市場や栄町などを季節やテーマにあわせてさまざまなコースがあります。ちなみに、壺屋のまちまーいは、育陶園の工房もコースに入っていますよ。
那覇まちまーいについてはこちら
おすすめです☆

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