お便り
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2024.10.15 育陶園のこと
「奇々怪々展」
育陶園は、先祖代々この壺屋の地で壺屋焼をつくってきました。
元々は荒焼の酒甕や水甕などを主に作ってきましたが、
時代と共に作るものを変化させていき、
現在は主に、日常の器やシーサーを作っています。
いつもは生活に繋がるものや、伝統のシーサーというのが
モノ作りの主軸ですが、
7代目・高江洲尚平の代に移り変わる中で、
もっと自由な土の解釈をしていくことで
これまで器などにも興味のない人たちに
知ってもらう きっかけ、興味を持ってもらうきっかけを
作っていきたいという想いから
「真空土練鬼」という育陶園のサークル的存在を立ち上げ
アニメのフィギュアやオリジナルの置物などを作り
主にワンフェスという1日だけ開催されるイベントで
発表・販売をしてきました。
奇々怪々展は、その活動で鍛えあげた造形力を
獅子や架空の妖怪、精霊たちを置物(オブジェ)として表現し、
この壺屋の地で時折楽しんで頂くための企画です。
ちなみに、沖縄では身近なこの目には見えない存在が
どこか近くに感じられて、私たち自身見たことはなくても
無意識にその存在を受け入れながら過ごしています。
とは言え、壺屋でも年々石垣や古民家が取り壊され、
新しくどこの街ともわからない景色が広がり、
その存在も忘れ去られてしまうような昨今。
そんなさみしさを感じながら、忘れたくはないという想いで
この企画を通して、一つの「壺屋の景色」を繋いでいるのかも
しれません。
10/31のハロウィンに合わせて、奇々怪々なやちむんの祭典です。
育陶園の工房にて、
土から生まれた、やちむん妖怪たち。
それぞれの職人の手から生み出された妖怪たちは、
恐ろしく、可愛く、可笑しく、それぞれの個性あふれる
愛嬌あるやちむんです。
イベント期間中、会場のEthaにて、ヒヤッと身震いするホラースイーツご用意してお待ちしております。
いまいパンさんに、恐怖の指とドクロクッキーを作っていただきいました*
10/25㈮~10/31(木)まで開催いたしますので、
妖怪たちに会いに来てくださいね。
ゾクッとさせます。
【日時・場所】期間:2024年10月25日(金)〜10/31(木)
場所:Etha
住所:902-0065 沖縄県那覇市壷屋1-22-38
時間:12:00〜18:00 <会期中無休>
*クリーピーサンデー ¥1,210
*いまいぱんのチェリーパイ
◇やちむん妖怪たちをご紹介◇
「マジムナー」
沖縄の座敷童のような存在
仲良くなると富をもたらせて
くれるとか、くれないとか
魚の目玉が好物
いたずら好き、人間好きで
育陶園の6代目も
遭遇したことがある
「マジムナー香炉」
いたずら好きで有名なキジムナー。度を越えたいたずらをしてしまい、人間により箱に詰め込まれてしまった。
できることは箱の中から煙を吐き出すいたずらだけ...
「ワルイコキジムナー」
もともといたずら好きな
キジムナーだが、
禁じられている深夜に
魚の目の玉を食べ、
かなりヤンチャな
性質になってしまった、、
という想像から生まれた子
ワルイコキジムナー、
憎めない愛らしさ。
「妖怪面獅子/阿・べ」
かつて羅生門の鬼は
あまりの人の所業に震えあがり逃げ出した。
すると天から雷が落ち、
一つ目となってしまった
流れ着いた南の国・沖縄で
民家の門に座り、
片眼をつむり今も見つめている、あなたの事も。。。
「髑髏倒流香炉」
髑髏だって、泣きたい。
しかし、目玉を持たないどくろは涙をこぼすこともできない。憐れんだ人々は煙を焚いて、慰め祀る。
髑髏は煙を溢れ出して喜んだ
「チブル獅子香炉」
狛犬のような顔をしたシーサー
の香炉立て
スティック香や三角香を
頭の上にのせて。
お好きな香りを
お楽しみください。
「多腕獅子」
ムチアシとも呼ばれる。
ネズミほどの大きさだが
好物はネズミ。
4つの目で獲物を見つけ、
6つの脚で捕らえる。
ありがたい守り神だが、
ネズミと一緒に屋根裏を
走り回るので
安眠の妨げになることも
「石竜子]
石竜子(トカゲ)
木の上に住む小型の龍
縄張り意識が強く、気性が荒いので、油断すると噛みつく。
噛まれるとヤケドした様に痛くなるので要注意
「レモンケーキの怪」
賞味期限が切れて、
誰も食べなくなった
レモンケーキが
妖怪になった
もう一生腐らない代わりに
誰にも食べてもらえない
「妖美獅子」
オオタニワタリの精霊が獅子にくっついて日陰をお散歩中。
サムムス(白)は宮古島。フィラムシルー(辰砂)は首里の言葉を話す。花言葉は「あなたは私の喜び」「真実の慰み」
「マブイ箸置き」
沖縄の多くの家庭で守っているシーサー。実は夜になると、マブイが抜けていなくなっている
抜け出して壺屋をお散歩してるらしい。そんなマブイ達を素敵な箸置きに。
マブイを込め、食事を楽しみましょう
「海のあやかし」
凪。
あの夜、漁に出た漁師たちの船を惑わせた巨大怪物
あれは闇からの遣いだったのか、
大自然を優美に舞う
鯨だったのか
もう一度出会いたいと
今夜も漁に出かけて行った。
「髑髏ボウル」
通常は、Ethaのシンボル
"ライオンと山羊"のキメラを
紋章にしているが
今回のイベントの
限定髑髏仕様になっている
スープ、スイーツ、
ちょっとした物入れにもなるし
スタッキングも出来て万能
「髑髏マグカップ」
通常は、Ethaのシンボル
"ライオンと山羊"のキメラを
紋章にしているが
今回のイベントの
限定髑髏仕様になっている
中の色が、様々な配色で
彩られ、釉薬の垂も味わい深い
「蘆雪の犬と髑髏」
江戸中期の円山派の画家
長沢蘆雪【ながさわろせつ】の
"犬と髑髏"を
陶器の小さなオブジェで再現
手の平にちょんとのせられる
かわいい仕様に
「片足ピンザ」
宮古島に伝わる山羊の妖怪
人間にいじめられて
この世を去ったようで
妖怪となって
人間を時たま
追いかけてくるらしい
「妖怪看板」
百目の看板。
太陽が苦手。
沖縄の夏の陽射しを避け、
夜に出会う
ことがある。目があったら、
無数の目のうちの一つが
飛び出し、
あとをついてくる。
「髑髏の燭台」
髑髏が少しポップで
アニメのような仕上がりに
なっており愛嬌ある一品に
頭に蝋燭を垂らして、
そこに蝋燭を立てて使用する